やなせたかしさん、亡くなっちゃいましたね。やなせさんくらい、みんなの心に温かいものを残せれば、思い残すところはないのではないでしょうか?僕も目標にしたいですが、目標だということさえ、今の僕は少し恥ずかしさを覚えます。遥かな高みです。
正直言って、今の僕は家族にも、親族にも、友人にも、金銭的にも恵まれ、本当に幸せです。しかし、10年前には、毎日死ぬことばかり考えていた地獄の日々がありました。死なずに済んだことが、今考えても不思議なほどです。その経験があるから、今を天国のように感じるのかも知れません。
僕としては、一人娘の将来が心配なくらいで、特に望むものはないのですが、かつての僕のように、不幸の底にある人が地球上にはたくさんいることは理解できるので、そういう人を減らしたいという気持ちは強いです。人並み以上の富や名声を得てしまうと、しがらみが面倒なので避けたいという気持ちと、人並みでは今の僕のようにユニセフや赤十字や日点図にポツポツと寄付して善人ぶることぐらいしかできないから、富や名声を得るために努力しないといけない、という相反する気持ちがあります。
今は、防菌防カビ剤の商社で修行中なので、早く仕事を覚えて、会社の中で偉くなって、会社を大きくして、柳井正さんや稲盛和夫さんのように、みんなに注目してもらえる存在になることを目指すべきかな、と思っています。ただ、ちょっと睡眠不足になると、すぐに体調を崩すような柔な人間なので、彼らも遥かな高みだと感じます。うさぎに追い付こうとする亀の無駄な抵抗かも知れませんが、方向だけは、そちらを目指しています。
伊勢神宮参りや野田秀樹鑑賞で週末にさんざん遊んでおいて、こんな目標を語る勝手な人間がいるのを発見したら、柳井さんや稲盛さんは真っ赤になって怒るかも知れませんね。でも、バカにされるのを嫌がって目標を語らずに不言実行できるほど意志の強い人間ではないので、やなせさんの死に際し、僕の遥かな高みにいる人々をあえて挙げてみました。遥かな高みを目指すことが、ご冥福をお祈りすることになると信じて。
ページトップpage top here